Flash3~8

 かれこれソフトウエアのFlashと出会ったのは1999年である。その頃のバージョンは3.0で、今と比較するとかなり機能面で乏しいソフトウエアでした。しかししかし、テキスト本を買ってきてオブジェクトが動いた時の感動は忘れられない。最初にモノクロMacと出合い妙な起動音で起動する小さいテレビのようなハコの画面の中で、英語版のソフトのフリーハンドで木を描いた時と同じぐらいに忘れられない感動でした。忘れられないと言えば、最初にデザイン事務所でデザインの仕事をさせて頂いた時はまだDTPなんて言葉もなく、ポスターの印刷原稿は手で作成していた。道具もカラス口やロットリングや三角定規などなど。毎日夢の仕事場に来たらアルコールで三角定規やピンセットを磨き、ボスが作業されるデスクを綺麗に掃除し、周辺機器(コピー機)のスキャン面を綺麗にして仕事に着手していた。その頃に初めてやらせていただいた仕事は先生が紙面の上に引かれたロットリングのエッジをカッターナイフでインクの残りや溜まりを削る作業。何十枚とある版下の一本一本の0.1mmのラインのエッジを一日中削る作業。今、思い出すと拷問にも思えるこの作業を、その頃の私はデザインの仕事をしてるという実感で時間の過ぎるのも忘れて没頭していた。かなり逸脱しましたが、何事もはじめの第一歩の感動を忘れてはいけないと思うのです。「初志貫徹」という言葉が大好きで汗臭い人間臭いこの言葉があらゆる人生の節目で機能していると感じる。
 Flashはエゲツナク素晴らしいソフトで素晴らし過ぎる進化を経てVer8に至る。しかし、初志貫徹の法則でカッターナイフでの修正作業のフィーリングを忘れずにFlash8を起動している。