モチベのスタミナ。

 映画作品や映像作品に携わっている方とのお話はどんな小さなことも聞き逃すまいと「聞き心」を全開にする。とにかくその仕事と比較するとデザインの仕事はスパンが短いと感じる。全ての仕事が短いという訳ではなく相対的に映像や映画のビジネスは動く数字も大きいのですが、それに携わる人間の数や人間の時間が比較にならないぐらい大きい。
 ロゴマークを作成するにあたって大阪時代にロゴマーク作成だけの項目で¥1,500,000という物件の時、総数で150案ほどのデザイン案を1ヶ月間に作成し提出修正提出修正を繰り返した。私も含めて3名ほどのデザイナーがクライアントやアートデクレターの指示のままアイディアを出し続け微調整を繰り返した。さすがに仕上がったモノをイベント会場で見た時の達成感は忘れられない。
 しかし、映画や映像はこれほどシンプルではない。そして、現実として予算が潤滑な場合が少ない。そして、関係する人間のタイプが多くそのいずれもプロフェッショナルということで独自性が強く個性的である。それを取り仕切るのは最終的に映画監督と製作プロデューサーなのであるが、この方達の手腕に映画作品・映像作品の品質が委ねられている。完璧に委ねられている。大きなプロジェクトになると数年間、最終目標である公開まで走り続けるためにとてつもないモチベーションのスタミナが必要なのだそうである。これはちょっとビビる。普通の神経の持ち主ではこの位置の仕事、このレベルの仕事は無理だと思った。
 でも、次から次へと映像作品が世の中に出て来るではないか。つまり、すっごいビジョンとぶっとい根性とタフネスな軸を持っている方がどんな事があっても作品に対する熱意を失わず造り続けているから私たちが映画について「ああだのこうだの」と楽しく語ることができるのだろう。さぁ!世の中のいろんな作品を鑑賞し「ああだのこうだの」と言い続ける人のままでいいのか、「ああだのこうだの」言われるタフなそっち側にダイブするのか。そのために必要な能力はどうやらまずは「スタミナ」のようですね。もっぱらの短距離走タイプの私はこの選択が結構高いハードルなのです。でも、自分の映画を創りたい。