紀里谷×江口×大沢対談。

 朝は比較的ゆっくりした気分でテレビを観れる。朝はいろいろその一日にやること考えることを準備している段階なので朝ゆったしていれば整理できる一日になるし、朝バタバタと忙しくしているとその一日がそのまま終わってしまうことにようやく40歳になった頃か気がつき早起きが板についた。早起きは・・・の徳と言われていた頃の人たちの価値観にシンクロしている気分。
 そこで映画「GOEMON」のPRだろう3名がどこかの料亭で対談をしていた。「おおっ!」とうことでしばし鑑賞する。紀里谷監督はあのキャシャーンの監督であり元ひかる様のご主人。江口洋介さんと大沢たかおさんは今日本の俳優の中でも個性的で演技の幅も広いとても存在感のあるお二人であることは今更・・・の部分。その3名が気楽な感じでいろいろ「映画づくり」や「私生活」や「交友関係」についてとてもにフランクにしゃべっておられた。
 「映画づくり」について、興味を持った言葉として、「同じ年代で同じ価値観」を共有できるから監督と俳優という関係が現場でのワンシーンワンシーンにダイレクトな化学反応を起こしそれが今回の現場ではとても楽しくもあり緊張感もあったと江口さんと大沢さん。紀里谷監督はその逆で価値観を共有できるからこそ「依存」や「諦め」が自分の心の中で生まれてこないようにテンションを維持することがとても大変でしたとのこと。う~ん、この会話はとてもジャニーズの連中には決して踏み込めない領域・聖域だろうと思って聞いていた。同じことで、昨今のお笑いブームについても、ひとつのネタで笑える人と笑えない人が確実にあるように、「お笑い」も価値観の共有が発生しなければ「笑う」という結果にはならない。この3名だから「価値観の共有」という領域は言葉どおりに理解できるが、その向こうにある深みはその場にいた人しか共有と感じられない何か大きな違いがある。しかし、映画を観る立場の人たちはそれをスクリーンで感じようとすることが映画をより楽しい作品に変え、映画を鑑賞している時間に意義や価値が生まれるのだろう。だから映画が素晴らしいのだと思います。デザインや広告やWEBも同じなのだろうなぁ~。
 「私生活」については、朝、映画の打ち合わせや撮影の現場に向かう時、大沢さんがいつもこう考えていると言っておられた。「今日も撮影中や仕事中に何かの理由で死んでしまっても悔いが残らないような気持ちでやるぞ!」と毎朝気合を入れているそうです。でなければ、同じ映画のフィールドにおいての大先輩でもあるジェームス・ディーンたちに「お前!何やってんだ!」って怒られそうだからとのこと。う~ん、これも大沢さんだからってわけではなくカッコイイ。この緊張感がその一日を白にもするし黒にもするのだろう。合わせて最近のテレビや映画にはエネルギーが極端に少ない作品が多いとのこと。その理由はいろいろ経済事情や配給会社のモチベーションなどが深く関係しているかもしれないが、一番の理由はそれを作っている人のエネルギーの絶対量が減退しているのでは・・・?とのこと。やはり、エネルギーのお話になるのかと。つまり、映画を創るためにはたくさんのお金やたくさんの人の力が必要なのですが、それだけを指して「エネルギー」と言っているのではなく、もっと、根本的な熱量のお話だそうです。確かにそれが私生活レベルで意識下にある人がどれだけいるだろう。つまりのつまりで、今その瞬間エネルギーを発散できない人はそいういう昨日を過ごしてきた方であり、昨日エネルギーが無かったということはその前日、その前日、その前日となる。逆にエネルギーのある方の今があるのは、昨日以前からエネルギーがあった方なのである。情報時代、どれだけ「エネルギーのレシピ」を頭で理解できてもそれが身体に染み込んでいなければ、「知らない」に等しい。情報時代の綾の部分で、一番必要な情報は情報の本体ではなく、それをどのように自分のベクトルにフィットさせるかのノウハウの部分。このノウハウはそうちょっくらちょいでは獲得できなのである。時間とエネルギーが必要なんです。
 そして、「交友関係」について。江口さん以外は独身なので、最近41歳になって女の子にもてなくなった・・・とのこと。若い女優さんといると41歳だという変な意識が前にでて、無意味に「大人」を演じてしまうから、自分の中の「子ども」の部分が失われてしまったのかと愕然とすることが多いとのこと。これも深い話である。だから、交友関係と呼べる人は少なく、仕事仲間であれ、プライベイトの友人であれ、価値観を共有できて心が落ち着く人といつもその人の存在を心に思い浮かべるだけでエネルギーが溢れてくるような人を大切にしたいとのこと。う~ん、なんとも男前たちの男前なお話が続きました。

◎映画「GOEMON」についての詳細はhttp://www.goemonmovie.com/index.htmlへ