自己防衛。

 北海道大雪山での事故で多くの中高年の登山者の方が亡くなられた。ツアーを企画した会社の責任問題が問われているが、同じツアーに参加された方で登山経験のある方も状況を察知しておられたそうで、寒さやエネルギーの消耗を少しでも回避するために、タオルの半分のところに大きな穴を開けてそれを上着の下に装着して体温の消耗を防いでいたとコメントしておられた。必ずしもこれが生死を分けた処置だとは言い切れないでしょうが、少なくとも状況の判断力と危機感を持っておられたことは間違いない。そして、自分にできる応急処置をしっかりと実行され厳しい状況を回避され、結果、下山された。確かにツアー会社が企画した登山かもしれないが、それに同意するということは自己責任も確実に機能しているわけで、企画や引率の方の経験不足、対応力の不備などが原因だとも言及しにくいのではないだろうか。

 やはり、自然は怖いということになるが、それでも、同年の方がしっかりと生還してこられたということは、体力差もあったでしょうけれど、現場での応用力というか、状況を判断して自分で考えて行動・処置された方とそうでない方で結果は異なったようである。日頃、どれだけ定期的に運動をして基礎体力を維持している方でも、状況が異なれば、そのような自負は逆にデメリットになる場合もある。自身過剰という程でもないにしろ、やはり、経験値にしても技術力や日頃の鍛練にしても、適度が適正ということだろう。ただ健康維持のために、重いバーベルやウエイトトレーニングは必要ないし、日常生活にハードなサーキットトレーニングも必要ない。とは言え、食生活も運動に対しても無頓着になり、どう見てもこれは厳しいという体格の方も、状況が同じであれば、そのまま不摂生を続ければいいが、どこかで、トータル的にプラスマイナスのつじつまが合ってくるように思います。

 で、自己管理というか自己防衛が最後の最後でポイントになるのでしょう。昨日、身体に生まれつきハンデを持っておられる方の運動や競技への取り組みについてスポットをあてるテレビ番組で、そこに登場してこられた方が、スポーツは他人に勝つことが目的ではなく、自分自身に勝つことが目的だと言っておられたし、ハンデあるから自分自身の心が内側に向いているといろいろなモノが詰まってくる。しかし、外側にベクトルが向いた時にはじめて自分が何をするべきか、自分は何をすることが楽しくやりがいがあるかが分かった・・・・と。社会や他人との関係だけを気にしても、自分の内側にあることだけを気にしても、いずれつじつまが合わなくなるのでしょう。外と内、オンとオフ、そんな関係性を踏まえて~の、「自己防衛・自己責任・自己管理」なんだと思いますね。