コンセプト時代なのか・・・。

 2005年に発行された「A Whole New Mind」(邦訳:ハイ・コンセプト 新しいコトを作りだす人の時代、大前研一訳、2006)の著者であるダニエル・ピンク氏は「情報化社会は成長の最終局面を迎え、これからはコンセプトの時代だ」としているそうです。とある書籍からの抜粋です。そこには、切り口としてのキーワードが「豊かさ 物質的に充足し、高品質なだけでは売れない。ユニーク性やデザイ性が必要。」「アジアへの生産拠点の移転による低コスト生産の実現 安さで勝負するのは厳しい。」「オートメーション化の進展 定型的な仕事の自動化はホワイトカラー職にも及んできた。たとえば、弁護士や税理士の仕事のうち定型的な部分を自動化するソフトウエアなどが登場し、以前のような収入や顧客を確保するには工夫が必要である。」というようなキーワードで展開されている。つまり、社会環境の変化によって、求められる人材像に変化が生じているとされていた。

 これらの変化を「コンセプト時代」で一気に包括できそうには思えないのですが、それはこの書籍の中にその著者がピックアップする枝葉があるとして、「コンセプト」とは便利な言葉というニュアンスがあり、「コンセプト」って言っておけば微弱な考えでもそれなりに体裁が整うような感覚もあり、ガチで「コンセプト」となると、そこへ行くまでの伏線をどれだけ積み上げられるかが勝負。確かに上記の考察は実際現実いたるところで起きそうな事象ではあるが、だからと言ってさほど警戒する必要もないように感じている。「ユニークでデザインセンスがある」とういことは意外とオートマチックなようにも思えるからである。

 軸足の問題であり、個人個人のさじ加減のような気もしますが、ただ、そうなってくると、「確実に100人が100人とも判断する微弱なユニークさとデザイン力ではNG」ということは明らかなようである。が、そこにユニークさやデザイン性を感じる人もいるのかも・・・と想定すると、いかにユニークでデザイン性の高い何かを創出するのか難しいか・・・となる。つまり、それほどコンセプトの設定がやっかいになるのですよね。