モノサシついでに。

 自然豊かな高知県在住、グラフィックデァイナー梅原真氏の書籍のお話。それは、疲弊する地域の再生などを同氏に託そうとする人たちと同氏の考えや生き様にスポットをあてた書籍である。グローバルでフラットな社会になればなるほど辺鄙な町は個性的な経営・観光源として輝きを見せるが、地元の人はあまりに見慣れた風景や日頃口にしている地場産品の本当の魅力に気がつかないという部分や、それらのプラスマイナスを全国の消費者目線でその地域にベクトルを向ける工夫・方法論について梅原氏のご活躍はいかに的な部分を通して「地域再生論」として考察しておられるイメージ。

 そのためにはその地域のポテンシャルを小手先ではない真の魅力として地元の人たちが語れるか否かにかかっているとも言っておられる。梅原氏と地元の人たちのまちづくりの奮闘・奮戦記なのだろう。生き生きとした活動ぶりがこの書籍に落とされていればこの書籍は地方再生のバイブルになりえるだろう。それが公的な立場の人間でもなく、企業家でもない、一クリエイターだということにひとつ共感を抱いてしまいました。地方再生と言うが、その全体像は一クリエイターのモノサシでは推量するには複雑怪奇であるとも思えるし、いっしょに奮戦記を共有していては本質を見誤る。そういう意味でこの梅原氏の著書には非常に興味がありますね。おそらく進行形であろうその取り組みのプロセスに、おそらくバージョンアップ中の梅原氏のモノサシのどこかのディテールが垣間見れたとしたら、この書籍の価値は高い。