合理性20%、非合理性80%。

 「「人間は合理性20%、非合理性80%で生きる動物だ。」と言われています。数量になって表れる部分(従来の定量型マーケティング)は20%で、それ以外の80%はエモーショナル(感情、情緒、感覚)で、とても計算が難しいものでした。しかし、生活者優先社会で、このモノ余り社会。数量モデルから見えてこないものが数多くあります。落ちこぼれてくるもの次第に増え、ここでポストモダーンマーケティング(定性型)へ大きく軸足を移していきます。今マーケティングの原点は定量調査から定性調査へ。定性とは、結果何%で良し悪しを判断するのではなく「なぜ人はモノを買うのか」という洞察を進めていこう、というアプローチです。結果を分析し、後付けするのではなく、理論と感性で予見できるリサーチに切り換えていこう・・・と。」このように人間を一人の個としてとらえないかぎり、生活者のニーズに合ったものは生まれないからです。こうした時代の流れの中から、生活者の行動の心理の内面に深く入り込んでマーケティングに生かす「コンシューマーインサイト」という手法が拡がっています。」という部分をある書籍から抜粋しましたが、そもそもマーケティングとは確証がなく、例え便宜上マーケティングの結果としての結論がアイドマの法則に適用しようとする段階で合理的になる。合理的はエモーショナルではないのだから、この論理は少しおかしい。仕事上、ヨコモジはよく使うが「コンシューマーインサイト」って分ったような分らないようなとてもエモーショナルな定性です。

 冒頭の20%と80%の関係性もさほど的は得ていない。これも便宜上の定数だろう。この著者は五感を使え、仕事は会社でできない、結論は進行形だなどと上手い表現を駆使しながらも、落とし所が緩い。さすが、某広告代理店のOLD BOYである。こんなことばかり考えていたから、書いていることと、自分自身の感覚のズレに若干気がついていない。そのまま本にしたようです。ほんとに文脈の導入部分はいいのだけれど、中身が定量過ぎて、全然、エモーショナルな感じがしてこない。もしかして、ご本人は素晴らしく五感を研ぎ澄ました方かもしれないが、こうして文脈にすることで体系化せざるをえず、フィッシュボーンになってしまっているのだろうか。ならば、書籍というテイの表現の限界にもしかするとこの著者はトライしたのだろうか・・・?ならば、これは素晴らしいチャレンジである。

 で、導入部分にクリエテイィブでひも解くために歴代の広告の有名コピーを並べたがこれがどうやら、失敗だったかもしれない。ここから仮説を始めるにはもっと後半戦ののびしろが欲しかった(まだ、30Pほど残してあるが・・・)。う~ん、一冊の書籍に自分の考えをまとめ完結させるっていうことはとても大変なことなんだろう。そう言う意味でこの書籍はとても勉強になりました。「真クリエティブ体質:高橋宣行著 発行:PHP研究所」でした。