「ストロベリーナイト」の成功要因。

 まず、原作者が誰か知らないテレビドラマであったこと、そして、新聞の予告でもあまり知識がなかったことがこのテレビドラマがフィットした要因であった。まだ、詳しくリサーチしていないので、このブログを書いてから調べようと思っていますが、まずは、何故ああまでしっくりきたのかを分析してみたい。

 昨今、マンガ原作のテレビや映画が多いのはいいのですが(そんなことどこの国でも同じだから)、ただただ、テレビにするという条件化で何がぶれてくるかと言えば、まず、物語の尺である。マンガが小説の世界では時間の感覚が自由であることを2時間のドラマや13本の連続ドラマプログラムに変換しなければいけないという条件がある。これは、脚本家の方の手腕とPの手腕が露呈するのだろうが、いくらマンガが面白くてもそれはマンガの尺で抑える部分、引っ張る部分、盛る部分、はじける部分をコントロールしているからであり、それを単調な2時間の尺に同じ画面の中で限られたコストの中でとなると、そりゃ現場の人達は大変だろうから、こうも、最近のテレビドラマが面白くないのであろう。どんなテーマでどんなカテゴで役者は誰かは10分ほどで読めるから、ここ最近、10分以上観たテレビドラマが全くなかったのもそれが理由。そして、やはり、どんな役者さんが登場しているかも大きな要因になる。このキャラをこの俳優さん?この条件でこの女優さん?ということにならない限り脚色は成功するはずであるが、まぁ、これも残念なことが多い。特に俳優さんや女優さんの人気だけで始点から終点までひっぱろうとする意図が一瞬でも観えた時、もう、その段階で気持ちがOFFになる。そんなことがここ最近はずっと続いていた。誰が出ようが何が原作であろうが、10分を超えたテレビドラマはあまり記憶になかった。かの大河ドラマでさえ、真木よう子さんのシーンしか記憶にない。大沢さんと綾瀬さんのドラマは珍しく初回から最終回まで1分も見逃していない。

 で、昨晩の「ストロベリーナイト」。テイはまぁ、「ブラックサイト」でありさほど新しい感じもなったのですが、上記の理由で視点から終点まで実に秀逸に物語、配役、ドラマ性、テンポ、社会性、美術などがマッチしていた。何より、俳優に全く無駄がなかった。適材適所と言えば僭越ですが、このポジションにはこの俳優さん・女優さんということで全く非の打ちどころが0だった。主演の竹内さんもGREAT。脇の俳優さんもGREAT、意外と高島さんも良かったし、旬な皆様も全くマッチしていいた。物語の中のリアリティーという部分で非常にホットな構成でした。圧巻はやはり、谷村さんと林遣都くんである。ここまで設定と物語を全て最後の最後で受ける人物像は誰か?それがとても興味があり物語の1分1分に緊張感があった。もしかして、これだけの俳優・女優を集めたドラマなんだから、そりゃ最後の結末の部分で登場する犯人は凄まじいはず、もしや、もうその人物は登場していた?などと最後の最後までその瞬間を楽しみに鑑賞できた。で、谷村さんと林遣都くん。ここまで重厚で旬で演技派の俳優が物語を引っ張ってきたこをと受けるこの二人の重圧は相当だっただろう。しかし、さすがにこの二人の演技はGREATだった。それが最後の最後までこの物語の質量を上げ続けた。谷村さんはすでに演技派として地位を確立しているが、林遣都くんの今後の展開をこのドラマを始点に楽しみが増えた感覚である。

 いやぁ~良かったですね。ちょっと、ぞぞっとしましたものね。テレビドラマでこんな「ぞぞっと感」は何以来だろうか?と考えてももう記憶にないほど遠い昔のような気がします。ってぐらい林遣都くんは良かったですね。二の線の若手のイケメンでは絶対に無理だったでしょうね。ほんとに林遣都くんは演技派なのかもしれないですね。線が細いことをしっかり自分の演技の中に取り込み、その器の中でこの物語における自分自身のポジションを理解してカメラの前に立っておられるよな・・・、う~ん、良かった。

 勿論、竹内さんはその実力どおり、ガチで物語の全てを支えておられました。この支え方ができる女優さんと言えばの部分ですが、深津さん・柴咲さんぐらいだろうから、このストロベリーナイトに関しては竹内さんが大正解だったと思います。ほんとにひさびさにしっかり最後まで楽しめたテレビドラマでした。

 勿論勿論、桐谷君も速水先生も良かったっす!!!