「すべらない話」について。

 さて恒例の松本さんの「すべらない話」。結果、「すずめばちの話」には意義がある。良かったがmostではない。17名の精鋭とのことですが、若干2名は苦しかった。これも予定調和としてテレビプログラムのサガ。仕方ない、結果、その読みは正しかったが。で、松本さん、ジュニアさん、木村さん、兵頭さん、河本さん、ほっしゃんさん、宮川さん、小藪さん、ケンコバさんだけなら良かったという最初の印象と、うん?やっぱいい話術を持っておられるなということで、コカドさん、バカリズムさん、設楽さん、タカさん、若林さん。しかし、若干2名は厳しかった。だからこそ他の方の話術が引き立つというモノなのだろうけれど、まず、落語家とワハハの人は厳しい結果だった。

 落語家はちょっと感違いをしていた。つきつめればあまり面白いディテールはなかったし、仮にあなたの境遇をベースに経験値の中から面白いすべらない話の視点をチョイスするのはいいが、まず、それぞれのディテールの捉え方が間違っている。その上、話の構成がその場しのぎで話が軸になければならないのにボディラングでなんとかしようとしている。そして、さほど落ちてはいなかった。何かの御縁でその場所に出れたのでしょうけれど、もう、出ない方がいい。そして、ワハハの人。ネタはしっかり構成されていたし、面白かったが論外である。それは誰がしゃべってもいいネタでしょうし、あなたがそれをチョイスしたのか、それとも作家が裏にいたの?と思ってしまうほど、あなたの話は口に馴染んでいませんでした。そのニュアンスは微妙な部分でデリケートな部分でもあるが、結果、二つのネタのどこを切ってもプラン通りのリズムが漂い話に入れない。これ全て落語家と同じ、話術が場の空気にマッチしていないのでしょうね。お二人さん、松本さん達に気を使わせないでください。ということでこの二人はランク外。

 で、他の15名さんを分析すると。まず、MVSのタカさん。これも、リスペクト票を松本さんから獲得できた結果であり。逆にマスターメンバーの方の中で特筆できるような爆発感がなかったから年功序列的な空気で獲得できただけ。別に「大人のおしっこ」の部分。さほどリズムも悪かったし、陳腐なセンスですし、話術の構成もさほどでした。たけし軍団ってこのレベルなんですね。残念。

 そして、河本さん。河本さんがしゃべっているから空気はそこそこ暖かいですが、それにしても、構成がグズグズでしたね。いつものキレがなかったし、おかんのディテールが弱かったですね。落ちも結果、それだけ・・・感がいっぱいでした。ちょっとつらいお話。すべってはいなかったが爆発したというわけでもなかったですね。ちょっと残念。

 次に、設楽さん。うん、日村さんを弄るのはいいですが、もっと、愛のある弄りをお願いします。相方だからその程度のネタはあるでしょうが、もっと、お話の状況の描き方というか、日村さんのキャラとかを入れないとただ「歯がない人のお話」になってしまいましたし、最後の爆発感にたどり着けなかったですね。残念です。

 その次は塚地さん。ここは意外と普通でしたが、話の質的には面白かったですね。モチーフがキタローさんということでいいネットワークがあって良かった良かった。

 第11位、キム兄さん。もっともっと甲本ヒロトさんがネタの中心なら拾う部分があったのじゃないですか。ケンコバさんならもっとヒロトさんを膨らませることができたんじゃないですか。それが、残念。中居君と宮迫さんの伏線も読めちゃた読めちゃった。で、やっぱり~みたいなことで、前回の魚君のようにちょっとぐらい話を盛ってもよかったのではないですか。

 第10位は、ケンコバさん。子どもネタは永遠に不滅ではありますが、もっと、強烈なオチを期待してしまっていましたから、この順位です。とは言え、話の大きさもそこそこで情景もそこそこ。もっと、その3名のガキんちょのディテールを盛り込んで欲しかったです。

 第9位、以外と若林さんです。あの口調だからいつでも笑う準備はできているし、お話の構成も流石。しかし、話の流れと落ちがちょっと遠い感じがしました。もっと、その劇場でのエピソードがひとつふたつあっても良かったような、そのバーモンドさんのキャラももう少し掘り下げて欲しかったような気がしました。しかし、第9位ですから、非常に面白かったです。

 第8位は、コカドさんでした。良かったです。読めましたが、でも、コカドワールドを聞けただけでも短い時間でしたが楽しかったです。やはり、ポテンシャルは高い。もっともっと、いろいろなテレビの場面でコカドさんを見たいと思っているので、このよな場所にもガンガン登場してほしい。「キXタマ」か・・・とそのチョイスにコカドさんらしいオチですっと完結したすべらないお話でした。

 第7位は、ジュニアさん。せいじさんネタにしては、ボケ感がイマイチ。でも、さすがの話術でグイグイでした。最後のワンフレーズは予定調和としても、表現力や語彙のチョイスなどさすがのマスターメンバーです。描く世界の時間軸の妙と迫力ある語調。素晴らしいお話の組み立てでしたね。

 第6位は、意外と兵頭さん。かなり仕込んだ感がありましたが、もっと、上位を期待していただけに盛り上がり部分が普通なのと、落ちが普通だったのでこの順位。しかしながら、その表現や入ってくる語彙のディテールたるや楽しいテンションを最初から最後までキープして兵頭さんワールド全開でした。GOOD.

 第5位は、バカリズムさん。そうか、そうか、そう落とすのか・・・とあとを引くネタでした。

 第4位は、松本さん。まっちゃんらしい視点と観察眼に何も言うことがない。マスター話術です。

 そして、第3位は、ほっしゃんさん。あの感覚はやはり何をお話されてもすべらない。そんなツッコミはそう放てるわけではないし、それがそれ?みたいな感覚はセンスとしか言えない。「ハーレーダビットソンかいっ!」って整体ですやん。うん、素晴らしい。

 で、第2位は、やはり、宮川さんでしょう。何回思い出してもいい。宮川さんの話術の巧みさとインパクトの部分で言うならば安心して聞いていられる感じ。そうですかそうですよね、確かに「角刈り」って・・・。そこを広げるのですか、みたいな部分と、その日に飛行機に乗って家族で旅行するのに・・・角刈り・・・みたいな視点はもう圧巻です。

 そしての部分で、私の第1位はもうその流れや視点や描写力において最高の仕上がりでした。たぶん、このお話は小藪的にはテッパンの域なはず。でも、ここでそれを持ってこられるほどの完成度の高いすべらない話。松ちゃんが冒頭に世の中、2種類の人間しかいない!と。それは、「すべる人とすべらない人だ!」と。そのテンションをしっかり受け止めると、このお話がやはりNo.1でした。

 落語家とワハハの人は場違いでした。ただ、話をすればいいというテイではないことをもっと知るべきである。つまり、今年の年末のすべらない話の1、2、3は、「虫」「角刈り」「ハーレーダビットソン」なのである。今夜は最後のM-1です。最後のチャンプの爆発力を楽しみにしたい。