R-1グランプリののびしろ。

 M-1が終了してお笑いブームもそろそろ失速している状態でさて、ピン芸人という括りでどのような方達が新しい世界を創るのだろうかとチェック。明らかに予定調和の二人を除けば新しい方のネタが6スタイル観ることができたのでなかなかのものでした。

 しかし、予定調和の2名は最悪なネタの仕上がりであり、グランプリと名のつくこれらの番組をただのネタ番組として捉えているのか、マイスタイルを追及している部分でいたしかたなし!という完成度でした。観てて辛くなるネタであったこと以上に今後のこのお二人ののびしろが残念な感じ。最後はひらきなおりさえ感じられ、よくもあの会場でこの枠の電波を使ってあのネタをやれたものだ。これもプロ根性のなせる技なのか、ポテンシャルがそこまでなのか。

 では、まず、キャプテン渡辺さんの「金を借りる」というベクトルのネタ。貧困ネタの割りにひらきなおり感と独特のキャラ。私は対戦相手よりもはるかに世界観があって好きだったが、これまた予定調和の審査員の得点操作で惜しくも敗退。しかし、キャプテン渡辺さんとしてはあの短いステージの割りには傷跡を残せたようなステージでした。

 AMEMIYAさんの世界は非常に掘り下げていてさすが決勝のネタは3連発の3発目でちょっと不発気味でしが、それでも、コマを決勝に進めるだけのネタの構成でした。たぶん、AMEMIYAさんはこれをきっかけにテレビに露出してこられるだろう。デレクターやPの人の目には止まったことだろう。

 ヒューマン中村さんもとても良かった。が、ちょっとインパクトというか笑いの振幅の部分で決めてになる勝負球が少なかったのだろう。でも、3段オチの構成はとても練り込まれた光るものがあったと思います。せめてG郎はこの方のつめの垢を少し分けていただくべきだろう。

 ナオユキさんも毒のある世界観で中身の詰まったステージでした。もう少し、キレがあれば、構成にメリハリがあれば、勝っていたかもしれないですが、対戦相手が少し悪かったのかも・・・。

 そして、優勝された佐久間一行さん、おめでとうございますである。優勝者に相応し引き出しの多さとそのネタのワールド感は優勝者にはじない内容でした。1発目、2発目、3発目とあれだけのキャラを用意されるあたりさすが実力という結果。過去の優勝者と比較しても十分な力を発揮されたのではないでしょうか。やはり、ネタとして「もう一度観たいか観たくないか」基準が何より重要なポイントだと思うのですが、そういう視点で佐久間一行さんは最高でしたね。

 で、やはり、私の中での最高はスリムクラブの真栄田さんである。圧巻というかぶっちぎりで他の7名の比較ではない。惜しくも準決勝で敗退されたので2本しかネタを観れなかったのが非常に残念。まぁ、真栄田さんのネタなら何本でも観たいところですが、それでも、この2本はとても貴重な素晴らしいネタでした。というか、もう真栄田さんのネタを観たいというか真栄田さんを観たいという気持ちが強いので、ステージに登場しただけで50%満足している上に次から次へ出てくる不思議ワールドはもう最高である。とりわけ1本目の「コント世紀末」はこの番組の中の最高傑作だろう。

 冒頭のつかみからエンディングまで次から次へ繰り出された真栄田ワールドの中でも秀逸なフレーズはこれである。ペットボトルにガソリンを入れて貰ったテイで、このガソリンを何に使うのか?というフレーズ(ボケ!?)それは・・・、「発電機に入れて電気を作り電灯を付けて湯のみ茶碗に中国人風の笑顔の子どもの絵を描くため。」と。うん、間違いなく世紀末である。

 まだまだ、R-1グランプリののびしろはありそうである。