「アビス」から「イール」へ。

 DVDコレクションの一枚、映画「アビス」をまた観た。う~ん、何回見ても素敵である。たぶん、今後、キャメロンがどのような映画を創ろうがこれを超えることはないだろう。「タイタニック」も「アバター」も結局この後の流れで、テーマや手法に予算が確保できたから、仕上がっただけ。いばわ、キャメロンが映画を通じて言いたいこと、表現したかったこと、創りたかったことは、この「アビス」で完結していると、何の根拠もない確証を持っています。これが映画ファンの恐ろしい心意気であるが・・・。

 結果、ここでも潜水艦の中の核弾頭がキーになっている。潜水艦が何かの原因で大破するということからこの映画は始まるが、結果、人間は地球にとっていいことを何ひとつしていない。結局、その強い自意識で人間は人間のことしか考えていないよと言いたいのだろう。それが、この後の映画ではモヤモヤし始める。アバターの戦いも実際、どこに軸足を持っていいものか不明である。

 そして、「深海のYrr(イール)」ヘ繋がる。かなりこの著者も「アビス」をリスペクトしている感じが読みとれ、ああ~ここで繋がっているのか・・・と知る。結局、最近のクジラをテーマにした物語の根底は全てここにあるような気がする。まぁ、歌を歌わせるのは自由だが、根本的な軸足があることを祈るだけ。龍氏の小説を読むことはもうないので、その真価は未確認ですが、たぶん、おそらく、深海と人類の関係は「アビス」と「イール」の振幅で包括できるような気がします。また科学分野の専門誌や研究書などを読めば深い洞察と分析が読めるのだろうが、そんな文献は一般の目に止まることはないので、一般レベルではここが一旦階段の踊り場でいいかなと思っております。

 イールは今、上・中・下の下巻の200ページあたり、あと400ページの中にどこまで深い文脈があるのだろか?楽しみ過ぎてもう読むのを止めようかとさえ考えています。