二人の坂本龍馬。

 昨年から今年にかけてテレビ番組の中に二人の坂本龍馬が登場した。ひとつは大河ドラマ、ひとつは「JIN」の中。私自身は幕末にも明治維新にも坂本龍馬にも別に興味がないので、いつも、このテイのタッチはスルーしている。しかし、大河ドラマとなるとなかなかそんなタイプの人間でもどうしても接点ができてしまう。嫌悪しているわけではないので、テレビに出てれば観るが基本がその程度のテンションなので、あぁ~福山君か…程度。それよりも昨年の大河ドラマで言えば真木よう子さんが画面の中で光っていたのでそればかりを観て福山君の坂本龍馬は「3へぇ~」ぐらいでした。と同じく、というか、そのテンションとは比較にならないぐらいに、ひさびさにテレビドラマを第1話から最終話まで観たドラマがあった。それが「JIN」である。「コミックが原作で大沢たかおさんが主役!?」これだけで、ちょっといい感じはしないのですが、それでも、大沢たかおさんに引き寄せられて第1話を観た。これがビンゴ!とてもいい、昨今のテレビ番組にはない何か物語の振幅と深度が未知数な感じ。大河ドラマの吉本新喜劇化はさて置き、同じ日曜日でこれは比較にならないぐらいの「JIN」の素敵さは何だ!

 で、この物語の中に登場する「坂本龍馬」がまたいい。上記の通り、私自身はこの時代に特筆する思い入れはないので、新撰組や長州や薩摩や土佐やと言われても体温も脈拍も上がらない。が、この物語の中の坂本龍馬には確実に引きつけらている自分に気が付いた。ほぉ~坂本龍馬ってこういうタイプだったのか。過去にいろいろな文献の知識としての坂本龍馬像は頭に中にあるし、特筆しないとは言え、江戸の文化や幕末・明治維新のフレームは頭に入っている。ただ、さほど、その時代の登場人物に感情移入ができないというだけのお話ですから、その坂本龍馬像よりも、JINのドラマの中の坂本龍馬はとても魅力を感じてしまった。これも役者のポテンシャルなのか・・・、物語のスケールの大きさの違いなのか・・・。

 しかし、ほんとはどんな人だったのだろう?坂本龍馬という人間は。かなり尾ひれ背びれが大きくなり独り歩きをしているキャラのように思う。昨今の戦国ゲームのテイで無理苦理な脚色と物語設定をされてマジンガーZ化してしまった坂本龍馬像。物語化する段階で等身大って不可能でしょうし、事実を史実から紐解くのは難しいのかもしれないですが、でも、興味が少しだけ湧いてきたテレビドラマ「JIN」の坂本龍馬なのでした。

 もしかしたら、古今東西の日本人の中で一番拳銃の似合うキャラかもしれないぞ。刀はいいのに、日本人のピストルの持ち方はオモチャっぽい。やっぱ、これも慣習・文化・歴史の蓄積物がDNAにインプットされている量的な仕業なのかなと思います。まぁ、ピストルが上手に使えることは何の自慢にもなりませんが・・・。