リハビリかっ!

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 最初このテイの書籍を書店で発見した時、思わずツッコんでしまった。「リハビリかっ!」って。そもそも、絵を描くということの楽しい部分は、3次元のモチーフを2次元で捉え、画面に切り取ることが楽しく、それを頭の中でイメージを再構築することが楽しい。もしくは、記憶の中のモチーフとその瞬間瞬間の感情をフォルムや色彩で再構築して画面に転写すること。だから、ソフトウエアで描く絵が嫌いなのである。結果、絵になっていればいいじゃんみたいなノリは「絵のようなモノ」ではあるが、本質は画面に画材がのっている色のついた紙なのである。この「絵」と「色のついた紙」の決定的な違いを無視して、「大人のぬり絵」って。

 百歩譲って、輪郭が印刷された用紙に色彩を入れるということでも、色の配色・混色は無限のパターンがある。どんな画材を使うのが主流か知らないが、30色や40色程度の画材でキレイに輪郭どおりに色を入れて、はい完成って、幼稚園児諸子でもそんなの楽しくないでしょう。園児の皆さまの方が自由に白い紙に友達とか花とか飛行機とか自動車とか恐竜とかヒーローとか描いてますよ。これが正真正銘の「絵」ですから。

 キレイに輪郭の中に色を塗ってもしそれを額に入れてうっとりしているとしたら、それは、絵を鑑賞しているのではなく、壁のペンキがキレイに塗れました感のうっとりでしょうね。まぁ、企画商品として、売れりゃなんでも作ればいいが、「大人のぬり絵」って大人なんだから、白い紙と対峙しましょうよ、そこは。