すべての仕事を紙1枚に・・・。

 アマゾンで第1位という著書「すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術」がクロスメディア・パブリッシングから¥1,449で出ている。著者は高橋政史という方。「いらないものを思いっきり捨て、シンプルに整理する力を磨くと~」みたいなことであり、「これでダメならあきらめてください!」とある。頭の中のモヤモヤと、机の上のごちゃごちゃを、一気にスッキリさせる7つのスキルが身につくらしい。まぁ、この著者の背景がこの書籍を読むまで知覚できないから、これらの言葉の信憑性がどこまで伸びるかは未定としても、この場合「すべての仕事」とはいったい何を指しているのだろうか?1枚の紙にまとめることが整理術だとは理解できるが、仕事の目的はそもそも整理ではない。それはひとつのプロセスですし、言わば、仕事にゴールはないのから、いずれも仮設定の仮設定で「工夫が足りない!」と相対的に言いたいのだろうか。しかし、その道のエキスパートなら工夫をしてきたからエキスパートとして成立中なわけで、この書籍が4万分突破したということはいったいどれぐらいのリアリティーがあるのだろうと考えてしまう。

 アマゾンで第1位はいいが、アマゾンでベストセラーになる「仕事術」ってかなりフラットで軟化しているスキルのお話の可能性があるぞ。まして、受け入れられやすいシステムだから、相対が絶対かとなるとおそらく相対のはず(そもそもメデァイのテイで絶対ではない。)。この7つのスキルとやらに取り組んでも少なくとも4万部の購入者はそれを情報として知っていることになり、その50%が正直にこの7つのスキル獲得にトライしたとして、その満足度は相対的に¥1,447の価値があるのかないのか?というよりも、それが¥1,447の価値なのかな?となる。つまり、この著者や出版元の狙いは啓蒙するために啓蒙しているのである。そして、「これでダメならあきらめてください!」と広告面にライティングしてしまう広告デレクターの直下のライターの狙いは意外と薄いように思える。

 さて、「すべての仕事」の部分であるが、おそらく、「ひとまず便宜上「すべて」と想定できる仕事」が正しい。整理術だから、さすがにまとめないでくださいとは言えないだろうが、「紙1枚」という変数を定義することで視覚化して具現化しましょうということだろう。有効なインプットとアウトプットを繰り返すことで、思考の流れを潤滑にして能率と効率と品質を上げましょうということだろう。

 「紙1枚」も、メモ用紙なのかノート1ページなのか大判模造紙なのかロール紙なのか規定されていないから、このアプローチも鵜呑みにはできない。世の中、効率効率と時間を短縮することばかりに注視しているが、短縮することがイコール効率だとは思えないし、本や新聞の読み方が変わった!などと読者の声をチョイスしてピックアップしているが、どう変わったのかが問題で、整理できたが、スリム化し思考をダイエットしたつもりが大切な筋肉や脂肪も落としてダイエット成功みたいなノリでは本末転倒。思考の瞬発力や持久力を高めるためには紙1枚にまとめることはほんとに有効か?2~3枚ぐらい必要なんじゃないの?それにちょっとぐらいモヤモヤがある方が脳細胞は活性化し続けるんじゃなの?と、生産的にあくまでも生産的な意味でツッコみたい書籍でした。まず、買わないが・・・(なんや、買わんのかい!?)。