「愛をくらえ」というメッセージ。

 さて、ここまで愛以外にいろいろなこと喰らう楽曲が他にあるだろうか。古き良き楽曲に頬ずりしているコレクターや愛好家の方はこの際ちょっと置いておいて、新しい楽曲でルーツはどこにあるかなどもどうでもいいこと。今現在のリアルを歌うことのリアリティーで言うなら、この作品は現在国内最強だろうと思う。昨晩、初めてテレビでシホさんが歌っていた。例のちょっと足りない感じのモデルの方のお話ではない。

 冒頭にある歌詞が突き刺さる人はさて何人いたことだろう。

 「悲しい噂で日が暮れる、揚げ足取り合って、笑ってる。」か。

 ここまでばっさり世の中を切れるアーティストが他にいるだろうか?メッセージ性の強いアーティストは下手こくと世界を小さくして自分の投げたブーメランを受け止められずどこか自分の身体に刺さっている場合が多い。そんなブーメランを持っているアーティストも少ない時代になっているが。数多のユニットグループもポテンシャルの低いあまりも表面的過ぎる絵の構図とリズムの連動でテレビ画面をライブステージでパートタイム的にこなすこなすこなす・・・みたいな。K-POPについては押して知るべしだからノーコメントだが、あまりも、薄い。つまり、ニーズが薄く軽く微弱になっているということ。好むと好まざるに関わらず。

 逆に、フレンドリーなタッチで親近感を得るために、聴きやすいリズムとメロディーで心地の深度を上げる取り組みも本末転倒になりがち。音楽業界の形態がパッケージからソフト思考に変容したことで、お買い得な均一思考が市場に媚を売っているようなイメージ。アーティストとして自分のスタイルで立っていますということを感じられる人って少ない。実際、S.F.さんのプロダクションの仕組みや販売戦略のディテールは知らないが、それはその関係の人が熟知していればいいこと。ただのひとりのファンが気にすることではない。そもそもファンなどその程度の存在なのだから。が、だから、ファンはしっかりと目的を持ってそこに立っている存在を全力で心で感じようとしていることも忘れてはいけない。これがキモ。

 だから、シホさんは、「愛をくらえ」と歌うのだろう。特に漫画・映画「スマグラー」には興味はない。