「下町ロケット」なかなか。

 「下町ロケット」は半分ぐらい読めました。なかなか、経営者としての視点で読んでいると身体の真ん中あたりが熱くなる感覚がありますし、研究者と経営の葛藤・ジレンマの部分や、研究者としての高みを目指すプライドの部分は、クエイエーターとして脳にビンビンと刺激が伝わってくる感じ。これ以上、物語について野暮なことは言えませんが、なかなかのものです。

 ただ、序盤戦と中盤戦までは構成力でなんとかなんとか持っていくのですが、あとの、締めくくりが日本の小説は緩くなる。最後にドカーンとひねったり、重く深く気高く余韻を残したり、もしくは、次に何か新しい物語が始まるのか???ってぐらい、種を植える感じとかが、日本の小説にはない。たぶん、そういうフォーマットで小説家が小説を捉えている文化というか慣習があるのだろう。素晴らしい映画は素晴らしい映画ファンが育て、素晴らしい音楽家や素晴らしいオーディエンスが育てると言います。たぶん、小説や文筆家が携帯小説やオンライン小説にふわふわしているから、ファンの設定もふわふわしてしまって、芥川や直木の審査員もふわふわに同期しているような悪循環かなと思います。

 でも、現在50%ですが、なかなか、いい感じです。