不透明水彩の応用。

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 で、これも不透明水彩の応用ですね。これは下絵はなしでいきなり絵具で描いているパターン。普通の流れなら下絵を描き、デッサンを確保してから、着色となるのがスタンダードですが、これはいきなりボードに写真から転写しています。不透明水彩のマットな調子と顔の表情などを表現したい場合、どうしても、配色やデッサンが狂っているとそこには行けません。何事も基本が大切。よく学生さんやイラストレーターで自由にモチーフを決めて自由に絵具を使って、「これが私の世界観です。」というイラストレーションを拝見するが、それはそれで勿論、その人のスタイルなのでいいのですが、そこの世界だけで完結しているのと、基本や応用を会得した上で展開している絵とでは、明らかに伝えようとする力の点で前者は弱くなる。特に商業イラストを志す人ならば、いろいろなタッチでいろいろな画材が必要な場合がありますから、私の絵はこれだけです!ってのも「売り」として必要ですが、私はそれではつまらないと考えている。精密緻密な昆虫や植物も描くし、キャラ優先のイラストや抽象的な表現も描く。だから、「絵が好き」と「絵の仕事」の違いはそこにある。「絵」が好きな人はたくさんいるが、何かを伝える非言語手法としての「絵」をチョイスする場合に、画材や描画方法やタッチや世界観に固執するべきではないと考えている。

 で、基本はやはりデッサンなのだろう。デッサンのお話はとても長くなるのでまたいつか。