竹中式イノベーション仕事術!?

 イマドキ、「楽に生きられない日本で戦う12の力」という慶応義塾大学の教授、竹中平蔵という方の著書がある。まず、この時代、平蔵である。平蔵氏が語る竹中式イノベーション仕事術である。これだけでなんとなく喰いついてしまった。

 1.自分で自分をプロデュースする力、2.熱い心で思い込め、熱い心がなければ人生は無意味、3.BtoBを繰り返せ、飽きない力に目覚めよ、4.常に目的関数を見抜け、5.情報力とは馬鹿を相手にしないこと、6.心に宇宙を描く洞察力、7.組み合わせが力を生む、8.妥協しない力、敵ができても恐れるな、敵ができれば味方もできる、9.1日は24時間で人生は短い、10.人生でスイッチングを怠るな、11.志のSFCを貫け、12.人生、塞翁が馬としれという達観力。これがどうやら12の闘う力だという。後半は書籍へ導くためにちょっと???を散りばめているが、なかなか整理された12要素である。大学の教授が楽に生きられない日本にアドバイスをするのだから、相当日本も楽に生きられないという感じがヒシヒシと伝わってくる。

 おまけに、「ワンテーマに9年間没頭する」「ワンフレーズを何度も繰り返せ」「朝5時から6時にアイディアを練る」「議論は大きな数字で説得する」「お酒よりも志を同じくする」「雑務をまとめて大掃除をする日をつくる」「あこがれの上司・先輩を探す」「退路を断って、金を使う」「10年後の履歴書を書く」「中学校の教科書に戻る」「メモ魔になる」・・・他とのこと。このあたりは、ちょっと息切れしているようにも感じられるが、まぁ、それなりの書籍として体裁は整っているだろう。

 で、最後のヒトオシが「小さな決断で大きな成果」というボールを投げてる。書籍を紹介して買ってもらうためにはあと何かが足りないような広告になっているし、平蔵というワンフレーズもここまで読んでくるとそのパワーが失速する。イノベーション仕事術とか言うから、どこまで実践的な書籍かと思えば、結構ステレオタイプ。これを仮に書店で発見しても買わないし、この広告文の中で唯一ひっかかりがあるとすれば、このフレーズだろう。

 「熱い心で思い込め」。さて、この場合の熱い心が平蔵さんにあるという大前提でこの書籍が成立していることを願うばかり。