たった9秒。

 地球が生まれて137億年。この歴史を現在の1日24時間に例えると、ホモサピエンスが誕生し2足歩行を始めたのが23時59分51秒あたりらしい。文化や歴史や科学や天文学などたいそうなことで盛り上がるのはいいが、地球の歴史と比較するとそれらはたった9秒のお話なのかと。しかし、その9秒の中に私達は生きてきて次の1秒に確実に向かっている。地層や科学的分析が紐解く数多の事実を次の1秒のために活かしましょうね・・・と恐らくこの著者は締めくくるはずだから、そこに誰がシンクロするかという部分がキモなんだろう。

 最近のSF映画のテーマでは「善と悪」を描くことがなくなり、「人類」という存在を根底から疑問視しているテイが多いように感じている。さらに、地球は沈黙の星となり、人間は宇宙に移動するという科学的描写から他の惑星への移転を描くパターンになっているような印象を受ける。エイリアンの描写も究極のイマジネーションを求めてクリエーター達がその千里眼を自分のテーマにフォーカスしている。さて、科学者は政治家は芸術家は文学者はどまで同期すればいいのかできるのか?

 たった、9秒の出来事にどこまで真摯に向き合えるのだろう。