好き嫌い。

 損か得か、正義か悪か、よりも好き嫌いの判断力が実は仕事やライフスタイルにおけるセンスと深く関係している。好きだから嫌いだからという判断の基準は、損得や正義の基準よりも感性に繋がるバイパスが太いのだ。特に仕事だから利益を追求しているのだらと利益率や効率のことばかりに判断の軸を置くと直感的な判断力のセンスや長期的な展望を描くビジョンの構築・構想力に響かない。響かないというか直結していないということでもあるのだが、心の中で起こっていることだから解釈はどうにでもなる。なるとしても、なるとすればするほど、センスのある判断力は低下する。好きな理由を頭の中に並べる前に私達は好きか嫌いを判断している。この感覚こそがセンスなのだから、得だから嫌いモノを選択したり、悪い行為だが好きだから選択したりする時に、このセンスが磨かれるのだ。さて、そこにある軸とは何だろう?よりつきつめた自分の存在を明確にすればするほどその存在を強く意識できる。

 しかし、意識したことが言語化されたり理論化して体系化されると同時に、必ずこのセンスの鮮度は低下するから非常に厄介だ。好きと嫌いの間には想像以上の深い谷がある。