営業力

 書籍やセミナーいろいろな場面で「なんとか力」という言葉が百花繚乱だが、実は一番企業が大切な「力」は「営業力」だ。それを細分化してなんとか力というのは浸透しているかに見えて、それら全ては「営業力」で包括できる。

 若い頃、デザインの仕事だけをしていたデザイナー時代には、実はどこか「営業」という仕事を軽視していた。「営業?」みたいな、どこか、飛脚のような潤滑油のようなハブのような、あまりビジネスの中核には影響のないポジションという印象だった。ほんとにどうしようもない若造だったのである。デザインの仕事とはデザインが売りで営業さんは伝達手段であり、主軸はデザインを考えて創っている私だという誤解のドストライクだった。はずかしいというよりも視野が極狭だっただけ。

 さて、現代、なんとか力がここまで交錯していると、うん?仕事に一番大切なのはなんという「力」だ???となる。しかし、よくよく考えてみれば仕事を創っているのは「営業」の力だ。パソコンの前で眉間にしわ寄せてキーボードを叩いている人ではない。スタイリッシュなテーブルに洋書片手にブレイクしている野郎ではない。まして、モノヅクリモノヅクリと呪文のように唱えている信者でもない。それらをつなぎ合わせてクライアントの意向やタイプや特性を見極めて仕事が成立するようにリアルタイムにチューニングしているは「営業」なのだ。

 30歳でそれに気がついた私は本当に幸運だった。だから、今があるのだといつもそのことを考えるとと変な汗が流れる。