飛ばしの極意。

 日々いろいろな方からのメルマガが無作為に届く。SNSをやっているとこれまた突然のコメントやダイレクトメッセージを送っていただける。興味や魅力を感じる内容は2割ぐらいであとは残念な情報が多い。中には厳しい警告や中傷もあるしモラルや倫理を無視した内容も多い。しかし、発信側が直接手打ちで送っている場合であれ、オートマチックに発信するツールであれ、発信するという行為・努力に対しては敬意を払っている。ポイントがずれているメッセージや混沌とし過ぎてあきれてしまう内容もあったりするが、それはそれで面白い。その中で興味がある内容に限定すると、ゴルフ、バスフィッシング、登山、クライミング、チェス、アウトドアグッズ、映画、書籍などの趣味が分野が受信して嬉しい情報だ。勿論、発信側は何かを買ってもらいたいという意図があり、ビジネスの一環で発信しているのだが、情報にビジネスプランを盛り込む手法については、それぞれのメルマガにいろいろな試行錯誤の跡があり、工夫やアイディアの巧みさにいつも感動する。

 今日もタイトルが「飛ばしの極意」ということで、ゴルフのドライバーの飛距離の伸ばし方について簡単な世間一般の実情から、あなたのスイングの間違っているポイントや練習方法の不完全さを列挙しているメルマガが届いた。読むと確かになるほどなるほどと納得できることが多かった。世の中のスコア100前後のアベレージゴルファーにしてみれば、ドライバーというクラブはとても大切なギアなのだ。私自身は今のドライバーが安定し始めてから約3年、買い替えることは考えていないが、ゴルフを始めた27歳の頃から振り返ってみるとドライバーという商品は、とてつもない進化を遂げている。クラブメーカーのクラブ開発者にアベレージゴルファーは踊らされていることは否めないとして、それだけニーズが多様だということを受けて開発者もアイディアと技術力でそのニーズに応えようとした結果が、多種多様なドライバー商品だと捉えると、アベレージゴルファーのドライバーに対する熱意を推察できる。

 私自身も正確に覚えてはいないが新品から中古までゴルフを始めて20数年間でドライバーは20本以上買っている。今使用しているドライバー以外のドライバーは中古ショップに売ったり知人に譲ったりで手元には置いていない。ゴルフを知らない、例えばウチのかみさんにしてみれば、何故そんなに買い替える必要があるのか?となる。決して安価な商品ではないのだから慎重に大切に・・・と警告されるが、特にドライバーとパターは使う人のこだわりや技術との相性があり、高価だから、設計が最新だから、仕様が理にかなっているかとかという一般的な理由以外に重要なポイントがいくつかあるのだ。

 ドライバーというクラブはゴルフコースに行くと18ホールの内、14ホールで使うことが多い。ロングホールとミドルホールでも、コース設計に合わせてドライバーを使用しない場合もあるが、ショートコース以外は一般的にはドライバーを使う。それにしても本コースで1日100打を打つ競技でたった14回しか使わないのに、何故20本以上買い替えたのか?となるが、その理由はいいスコアを出すためだ。ミドルホールならセカンドショットでグリーンを狙える場所に、ロングホールならサードショットでグリーンを狙うために最適なポイントに運べるようにと、ドライバーでの第一打は非常に重要なのだ。そこで、ドライバー(自分自身にが正しいのだが・・・)に期待することは2点。飛距離と方向性である。それぞれのこだわりを語り出したら無限に続くので、「飛ばしの極意」について言えば、私は見切っている。つまり、私のドライバーは飛ばすための道具ではなく、方向性を一番に重視してクラブと自身の筋力を踏まえて標準の距離が出れば納得しているのだ。しかし、そんな私でもある日突然「飛ばしの極意」というメルマガを読んでしまうと、煩悩が疼き、迷いが生まれる。「スイングを変えるだけであなたもプラス30ヤード」などと書いてあると、前体重になってしまう。つまり、「方向性以外は気にしていない、わけではない。」のである。

 たかが、ドライバーのメルマガの情報でこの有様なので、デザインの仕事やアートに関連する情報には貪欲さが止まるはずがない。

 ドライバーの「飛ばし」というテーマと、デザインの仕事を強引に素直に連動させて考えてみると、ドライバーで「飛ばし」を諦め「方向性」を重視してきたように、仕事でも同じ思考・スタイルになっていないのか?という自問自答から、一抹の危機感を覚えたというお話でした。やはり、飛距離も欲しいのだ。