認証行動療法

 「認知療法・認知行動療法というのは、認知に働きかけて気持ちを楽にする精神療法(心理療法)の一種です。認知というのは、ものの受け取り方や考え方という意味です。ストレスを感じると私たちは悲観的に考えがちになって、問題を解決できない心の状態に追い込んでいくのですが、認知療法では、そうした考え方のバランスを取ってストレスに上手に対応できる心の状態をつくっていきます。私たちは、自分が置かれている状況を絶えず主観的に判断し続けています。これは、通常は適応的に行われているのですが、強いストレスを受けているときやうつ状態に陥っているときなど、特別な状況下ではそうした認知に歪みが生じてきます。その結果、抑うつ感や不安感が強まり、非適応的な行動が強まり、さらに認知の歪みが引き起こされるようになります。悲観的になりすぎず、かといって楽観的にもなりすぎず、地に足のついた現実的でしなやかな考え方をして、いま現在の問題に対処していけるように手助けします。認知療法・認知行動療法は欧米ではうつ病や不安障害(パニック障害、社交不安障害、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害など)、不眠症、摂食障害、統合失調症などの多くの精神疾患に効果があることが実証されて広く使われるようになってきました。認知行動療法では、自動思考と呼ばれる、気持ちが大きく動揺したりつらくなったりしたときに患者の頭に浮かんでいた考えに目を向けて、それがどの程度現実と食い違っているかを検証し、思考のバランスをとっていきます。それによって問題解決を助けるようにしていくのであるが、こうした作業が効果を上げるためには、面接場面はもちろん、ホームワークを用いて日常生活のなかで行うことが不可欠です。」という医学療法があることを、昨日テレビで知った。「主観と客観のバランス」と一言では簡単に紐解けない複雑なバランス感覚です。心と身体のバランスを整えるというアドバイスもそのテレビ番組では登場した先生が具体的に語っておられた。

 「地に足のついた現実的でしなやかな考え方」と言葉にするのは簡単だが、できそうでできないのが人間の心。ただ、ストレスを全て取り除けばいいわけでもないだろうし、過剰・過敏な認知が適正な行動を妨げているとしたら、どの軸で思考し行動するかを自分自身の中に設定する必要がありそうだ。

 逆の捉え方をすると、自分自身のポテンシャルをさらに高めたい場合は、この療法は有効なのだろうか?と考えてみる。なんでもかんでもストレス視し排除するのではなく、ストレスに強い心と身体にビルドアップするために、心的ストレスも身体的ストレスへも自ら踏み込んで有効化していけるような、分析力と消化力と再生能力を欲しいものだ。