災害時のデザイン

 「“もしもの時のデザイン”とは、起こりうるであろう災害時に備えた、元気な明日へ繋げる100人のデザイナーの強い思いを込めた提案です。例えばライフライン──「生命線」を意味するこのすべてが止まった時、デザインに何が出来るだろうか?“もしもの時”をどう捉え、考え、デザインに反映させるのか──。そしてそのデザインは人々のために実際に役立つ事ができるのか──。そのような視点からご覧いただきたい一冊です。」というコンセプトの「災害時に役に立つ物や心のデザイン」という新刊のご案内がメルマガで到着していた。なるほどなるほど、デザインと災害のコンビネーションか。「もしもの時」を想定して準備し備える能力は大切だ。特に3.11や極端な豪雨や猛暑など自然の猛威に無力なことは実感されられてきた。だから、備えるというのは当然の体制だ。それをデザインに反映させることはとても意義のあることだろう。この取り組みに参加された100名のクリエイターの皆様も大きなテーマに対して、どのような創造を具体的に生み出しておられるのか?とても興味のある一冊だ。
 しかし、デザインは天災や極端な異常気象への処方箋としても有効であるように、日々の細かい経済事情や嗜好性の変化にも対応できる非常に微妙なチューニングやメンテナンスをし、備えなければならない。不確実な時代だと取り立ててピックアップした机上のテーマよりも、もっと微細でデリケートな問題の連動が大きな経済や社会の流れになっている構造にも、クリエイターは配慮しなければならない。デザインで癌が治療できるとも、デザインが錬金術になるとも考えてはいないが、もっと、目の前の足元の前後左右上下をしっかり分析できるクリエイターでありたい。