三枚の葉

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 午後5時伊吹山の登山口から登り始める。昨日のプランは登り1時間、下り30分。すでに朝から山頂を目指した人達が次々に降りてくる。1時間でどこまで登れるか体調をいつものルーティーンで整えながら、全力で登っていく。四肢のすみずみまで心臓が血を送る感覚。アドレナリンの分泌に鼓動が呼応する。いつもの調子で10分程度で全身から汗が噴き出す。少し呼吸を整えて登り出す。このサイクルを繰り返していると、ふっと身体が軽くなり、呼吸が安定するポイントがある。両足はバンプしているが、軽い。そのまま快調に登る。気道を確保するために目線は少し上を向き、踏み出した足に力を入れる一瞬だけ力を抜きながら、両足の疲労を軽減させる。当然、足首に負担をかけないように、つま先にもかかとにも重心を偏らせず足の裏全体で加重していく。土の斜面に対して両足にかける体重の角度も慎重に捉えながら。そして、右手の登山スティックも両足と3点目でバランスをとりながら地面を突いていく。この動作の繰り返しに集中していると呼吸も安定してくるし、ダイレクトに飛び込む鳥や風の音が動作のリズムにシンクロする。ときおり交わす下山者とのあいさつも心地いい。
 そのまま3合目まで一気に登り休憩。ふと、目線の下に三つ葉のクローバーを発見。呼吸を整えながら、美しい3枚の葉に見入る。そして、下山。
 私の下山は早い。登るよりも下山が得意だ。重力を適度に感じながら、身体の力を抜き、踏み出すポイントを瞬時に判断して重心を移動しながら体重を両足で受け止めるリズム。少し前体重のリズムが心地いい。走るという感覚よりも、重力に逆らわず傾斜を流れていく感覚だ。
 予定通り2時間のプランを完了して山麓の神社で一服。これがたまらない。