ぶれる。

 「方向性がぶれる。」「戦略がぶれる。」「スイングの軸がぶれる。」と言いますが、一度、確定したかに思えたことが何故ぶれるのか?ビジネスの現場でも日常生活の些細な場面でも、ゴルフのスイングについてもこれは大きな問題です。大企業が経営方針について各部署で会議をし、そこで決定した案を上層部に持っていく。役員会や株主総会でもその経営方針案について議論・協議し、最後はトップが結論を下すという流れ・構造でも、ワンマンなトップがいる企業と、各派閥が蠢いている企業とでは、当然、議論・協議の密度や速度が異なり、最終的に確定する経営方針の質も異なる。2つのタイプのトップを比較して、どちらがいいのか悪いのかではなく、本来は企業の本質と組織力とトップの資質がマッチしていれば、恐らく企業の経営方針が大きくぶれることはないのだと思います。
 しかし、個人スポーツ競技の世界やクリエイターの世界では、社員も役員も株主もいないので、常に決定は自分一人でしなければならない。特筆して「スイングの軸がぶれる」という引用で言えば、絶好調のプロゴルファーがパットやドライバーや体調管理やメンタル管理を理由に絶不調になることはよく聞く。あんなに綺麗な理想的なスイングをしていたのに、予選を突破できなくなる。いつでも優勝争いをできるような油ののっているような体制に見えて、スコアは見事に浮沈を繰り返す。これは何がぶれているのだろう?プロゴルファーの生活リズムや練習の質など詳細は分からないが、プロとしてスポンサーを背負い、成果を出すべく努力するレベル・クラスのプロでさえ、簡単にぶれるのです。
 私の実感で言えば、もがいて苦悩すればするほど、ぶれてほしくない部分がぶれる。守ろう、確定しようとすればするほど、理論も体感もほつれ、ぶれはじめる。こレが確証だ!とガッツポーズをした瞬間からその確信がぶれるのです。だから、いつの頃かあまりガッツポーズはしなくなった。よほど嬉しいとき感動的な時ぐらいに右の拳を固めるぐらい。このような小さな努力もむなしく、心やテクニックや理論・理屈は常にぶれる準備をしているのです。ひらきなおることもできず、さりとて、固めることもままならないこの心やテクニックのぶれとはどうつきあうべきなのか?永遠の課題、永遠のテーマです。これを解決・解消してくれる本を入手したいです。

 でも、ぶれたくないという一心でリサーチし購入した本って応急処置には有効なのですが、結果、ガッツポーズと同じで読み終えた瞬間から次のぶれが生じる。だから、次へというこのループも止まらない。結局、ぼぉ~としているのが一番よく、情報を遮断して孤立している人が一番ぶれない仕組みなのかなとも考えてしまいますが、心で生きている以上、マシンではないので完璧にぶれを停止することはできません。逆にぶれや摩擦や誤差やバッファを利用して前に進む思考力やテクニックを見つけることができ習得することができれば、それがベストテクニックなんだと思います。自分のニュートラルポジションが実感できればそのテクニックが見えてくるような感覚です。