11アンダー、5位。

 過去、マスターズや4大メジャーで優秀な成績を残した日本人の、その試合後の表情はとても清々しい偉業を達成したぞ!、という表情が多かった。確かに日本人の最高位レベルの戦いはテレビで応援していても最高にドキドキしたし、偉業であることには間違いないのだから納得。今回のマスターズで日本からの参戦は現在アメリカのトーナメントで戦っている松山君ひとり。当然、すでにアメリカで1勝しているその実績と、今シーズンの成績結果を踏まえてメディアもマスターズの優勝候補としてあげている。それ自体、すでに、日本人のこれまでの枠を超越していている破格な状況なのだが、本人にしてみれば、メディアの評価など関係なく、完璧にメジャーで勝つことを見据えている。

 明らかに過去の日本人が上位に食い込んだ時の表情と松山君の表情は違った。

 その象徴的なシーンが、4日間のプレイを終えた直後の松山君の表情です。芹沢プロが「お疲れ様でした。」と声をかけると、いつもの武骨な松山君のまま、ちょっと苦笑いで「ありがとうございます。」と一言。中島プロからの最高の賛美の言葉もあまりピンと来ていない表情。インタビユーが終わると同時に松山君の表情はさらに無骨さを増していた。このたくましい表情から、松山君はガチでマスターズの優勝を獲りにいっていたのだと感じた。

 いつか近いうちに4大メジャーで松山君が優勝した時、松山君はどんな表情をするのだろう?もしや、泣くのか?いやいや、今回の苦笑いと同じ武骨な表情で、メジャー2勝目を狙うことだけを考えているかのような表情で蛋白なインタビューになることだろう。

 饒舌なリップサービスもなく、特にメディアに対して英語でサービス精神を示すこともしない。なんとも侍なのですね。恐らく、21歳の伯爵に負けた悔しさだけが松山君の頭の中には充満していたのだろう。なんとも逞しい。