できるデザイナー。

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 ある印刷会社様の人事を担当しておられる方からのご相談。
 
 「ウチも印刷だけは競争力が弱いのでデザイン力を上げようと、できるデザイナーを補強しようとしているのですが、なかなかできるデザイナーが来ないし、育たないのです。会社負担で人材を育成しても、一人前になったら、できるデザイナーは独立してしまうし・・・。常に会社に高いデザイン力をキープさせる方法って何かあるんですかね?」ということ。率直に私自身、この問題をどう受け止めればいいのかという部分から悩みます。私が「できるデザイナー」だなどとおこがましいことを言っているのではなく、やはり、デザイン力というのは会社組織の問題ではなく、個人レベルのお話になります。「ああ、こいつはできるなぁ~」というデザイナーの条件って何だろう?と改めて考えています。そういう意味、捉え方で言えば、大手の有名広告代理店の手法は理にかなっていて、完全に金看板を背負わせて、アワードへの参加を推進しネームバリューと金看板の磨き方に長けている。これを個人で展開しようとしても、限界点が低いのです。当然、できる人はそれ相当の契約(信頼)と代価を勝ち取っているのですから。まして、デザイン力を補強したいと願う会社であれば、現状と理想の間にはかなり深い谷があると言わざるを得ない。やはり、この谷を埋めるのは人なんですねという結論に達して、結果、このご相談に対して「人の問題は難しいですねぇ~」と結論があいまいになってしまいました。

 ただ、ひとつ原理があるとすれば、「できる人」は必ず「できる人」とつながっている。それも、会社組織とかコミュニティーに属する属さないに関係なく、とてもいい感じでつながっているものです。よく、ボランティア団体や社会を活性しようという方針で集まった団体からの一見、志の高そうな根拠のないお誘いを受けるが、当然、私の心は震えない。震えないというか、その説得力のなさ加減や「責任と覚悟」が感じられない言葉の羅列に、逆に背筋が寒くなり震えます。

 つまり、「できる人」はできる人同士でつながっている。「できない人」は必然的に群れているという普遍の真理に対して、自分自身の座標をどう設定するかで「できる」「できない」が決まってしまうような構造・仕組みなのかなと思っています。これは覚悟のいる決断ですから、依存するならとことん、自立するならとことんいく覚悟が必要です。当然、「できるデザイナー」を育成したいなら、とことんやるしかないのでしょうね。