インスピレーション。

「突然ひらめく考えをインスピレーションといいます。似ている言葉で、「直感」や「第六感」がありますが、少し意味合いが違います。「第六感」は、人が元々持っている感性のことで、シックスセンスと呼ばれています。これは、「直感からのひらめき・瞬間的に浮かぶ思いつき」という意味になります。元々「吹き込まれたもの」という意味の言葉です。その意味から、「霊感」や「閃き(ひらめき)」という意味にもなります。創作活動をする人が、突然名案を思いついた場合などによく使われます。「インスピレーションが沸いた!」などのケースです。霊感は霊や神様・仏様などを感じたり反応したりすることですから、心にふと感じる、その不思議な感覚のことをさします。」

 この文章は「インスピレーション」という言葉を検索して1番にヒットした説明ページの文章です(少し整理しています)。語源では「吹き込まれたもの」という表現をしていますから、突然ひらめくが、突然何もない状態から新しい考えが生まれることではないようです。どちらかといえば「突然、思い出す。」というニュアンスになってしまうようです。ならば、「インスピレーション」はただの「記憶」「知識」なのか?ということでもありません。すでに頭の中にあった記憶を突然、思い出すことがインスピレーションだとすると、創作活動をしている人が生み出す秀逸な名案もただの記憶や知識の欠片だったということになります。また、神様や仏様でインスピレーションを説明するのはかなり断片的で偏重がありますし、「心にふと感じる。」という表現も曖昧です。最後に「不思議な感覚のこと」としているため、結局、インスピレーションは「不思議なこと」という、言葉でありながら、結局、「不思議」で処理されてしまっている不思議です。

 このように言葉はある一定の周期で意味や理論が回遊しているので、歴史や文化や慣習などの状況や条件やルールの中にある回遊ルートを見極めなければ、本来の言葉やその組み立ててた成果物である文章や理論は崩れる、というか、そもそもしっかりと構築できていなかったということになります。

 例えば「ペンは強し!」というニュアンスは文字にしてアウトプットすればそれが仮に偽りであっても、現実として存在するという意志になり、ただの頭の中に在る思考と比較して影響力が非常に大きいということを伝えようとしているフレーズです。しかし、この表現(フレーズ)でさえ、「強さ」という部分を少し掘り下げていけば、かなり曖昧なニュアンスです。それを、どのように解釈して捉え、認識するかによって言葉は千変万化に変容します。ゆえに、「インスピレーション」という言葉が効果的で便利で重宝するのかもしれません。