サムライスタイル。

 かれこれバスフィッシングを始め25年目になりました。バスフィッシングに関する情報発信をしたり、海外(中国)の雑誌に記事を書くようになり、改めてバスフィッシングの多様さを再確認しています。餌釣りに対してルアーフィッシングは道具やルアーの種類も多種多様で、必然的に釣りのスタイルも多種多様です。例えば、船に乗ってジグでハマチを狙う場合、ロッドやルアーのバリエーションが極端に多くなることはありません。予備として2本目のロッドやルアーが増えることはあっても。しかし、バスフィッシングのロッドやタックル・ルアーは種類が非常に多い。まだビギナーの頃、専門店に行き、その種類の多さにドンビキだった記憶があるくらいです。どのロッドとリールとタックルを組み合わせればいいのか皆目検討がつかない状態でした。そんな中でも上級者の方のアドバイスや経験豊富なエキスパートからいろいろな助言をいただきながら、現在も自分のスタイルを模索して楽しくバスフィッシングをしています。

 そんな中、さて、それだけ多種多様なバスフィッシングの中において、自分のスタイルはどのゾーンなのだろう?という疑問がふと浮かびました。何が正解かは人それぞれでいいと捉えていても、自分のスタイルについてはある程度認識しておく必要があると感じたからです。特に顕著なのはバス釣りの大会などに参戦すると自分のスタイルと他のプレイヤーとの装備の違いが明確です。明らかにボート釣りの大会ならば、ボートの上にある装備が異なるからです。例えばロッドの本数です。私は通常3本(3本しかもっていない。)ですが、ほとんどのプレイヤーは5~10本のロッドをボートに持ち込みます。知識としてどのロッドでどのルアーを投げるのかについては理解していますが、必要性はとなると、私のスタイルとは明らかに違うことが分かります。では、何故なのか?同じ大会時間(5時間)を競うのに、私はほぼ1本、他の多くは10本という違いは何故なのか?という疑問です。これは当然、キャストするルアーやタックルのバリエーションに比例しているのですが、それはより多くの大きなバスを大会で釣るためだということなのですが。これが一般的なスタイルなのに、では、何故、私は1本なのか?ということです。こだわりと言えばこだわりですし、マイスタイルといえばマイスタイルですが、10本と1本でどのような狙いの違いがあるのかと最近よく考えます。ただ、好きで釣りをしている状況なら、このような分析は必要ないのですが、情報発信者として記事を書くライターとしては、やはり、この部分をニュートラルに認識しておかねばと感じたのです。

 このスタイルについては、デザインの仕事にも適用できる捉え方で、ロッド10本で巧みなテクニックで釣るタイプと1本にスタイルを収束し、じっくり丹念に成果を上げる狙いは酷似しています。結局、釣り人であり、デザイナー(クリエイター)である本体(自分)は一人なのですから、本質・気質にマッチしたスタイルに定着するということなのでしょう。

 成果を上げるスタイルはひとそれぞれ。そして、それぞれに理由や背景や根拠があるのです。

 10年前、大野ダムというフィールドで釣り大会に参戦していた頃、ある方が「兄さん(私)のスタイルは正にサムライスタイルですね!」と言われたことがある。ほぼ1本でルアーを投げ続けるスタイルを指して釣り仲間がそう命名してくれたのです。実はこのネーミングはとても気にっていて、ただ、不器用なだけなのですが、それにしては成果・結果が高い、ゆえにリスペクトしてくださったのだと捉えて、少しいい気になっています。

 世の中には、ほんと、いろいろな情報や手法が溢れておりますが、私はバス釣りも仕事も「サムライスタイル」でマイペースに取り組んでいこうと思っています。