高評価。

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 「世界でも高評価の日本のグラフィックデザイン。その「現在」を見る展覧会」が開催されているらしい。と、このような展覧会だが、どうも私は「高評価」という文字に違和感を覚える。誰からの評価なのか?どの程度、数値的に高い(多い)のか?などは非常に曖昧で、ただ、「世界でも高評価の~」と言われても根拠は何?どこ?という違和感である。

 デザインの仕事を始めた頃(30年前)から、デザイン力を高めるためには良いデザインをたくさん見る、がセオリーであり常識だった。図録や年間を見て、「これが良いデザイン」だと刷り込まれてきたわけです。若い頃ならばそれで疑う余地も余裕もないから、「これが良いデザインだ」と鵜呑みにして、自分のつたない技術と感覚をここを手本に高めようで素直に純粋に納得できた。しかし、年齢を重ね、いろいろなタイプのデザインの仕事に長年従事してきて感じること、思うこと、考えることは、基本的に「良いデザインって何?」という自問自答・自己分析である。

 デザインの仕事を始める前も、美術学部美術学科の私は、「良い絵画とは何か?」を探求していた。個展をする、団体に加盟する、著名な先生のお膝元に鎮座するなどなど、いろいろな価値観・スタイルを知る事に、大きな違和感を感じた。なんだそれ!部活かっ!?と。

 さて、世界の中で「平和な国ランキング」を調査したところ、日本は第10位だった。第1位はデンマーク、そして、ヨーロッパの各国や北欧の各国が続く流れで第10位である。この設定背景は人口や経済指数や軍事産業との関連性などを複数の指標を総合的に分析しランキングされている。そんな確固たる数値的な根拠があるらしい。ならば、日本の平和度数は第10位なのかと納得できるが、いきなり、「世界でも高評価の日本のグラフィックデザイン」と言われても、あまりピンと来ない。

 つまり、「デザイン」と「ピン」をあまり関連づけない方がいいのである。デザインはもっと曖昧でいいのである。評価を一列に並べて優劣を決めるのは、別の狙いがあるからなのである。