甲野さんの言葉。

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 何か不思議な力に引き寄せられるように甲野さんの書籍を入手した。ネットで検索し、決め手になった言葉はいくつかあれど、言葉としてはさほど新鮮さはなかった。もっと刺激的な言葉は他に氾濫しているわけだから。そもそも古武術という分野に興味があったのは確かだが、だからと言って武術家の書籍を読みたいとは日頃からあまり考えていないし、武術家となればテクニック中心の書籍という印象・先入観があるので、今更、古武術の奥義を極めようなどとも考えるはずがない。だが、甲野善紀さんの言葉は心の、かなり中心の部分をそっと力強く握られた感覚だった。理論理屈ではなく、ある種の体感であり、言葉に対して何かを実感できるということでもないだろうが、言葉にするとそれは実感だった。

 そもそも自分はいつから頑張りはじめたのだろうか?そもそも努力しているという意識をどこで身につけたのだろう。できるだけ多く大きく深く広く、それを意識し思考し、行動の指針に置いておけば、すべてが上手くいくはずだという安易な錬金術を得てしまったのはいつだろう?ふと、甲野さんの言葉を自分自身に置き換えて俯瞰で捉えると、かなり、相当、無理やり「頑張り」や「努力」の奴隷になっていたようだ。正当な評価を得るための最適・最善のルートだと思い込んでいたようです。

 まだ、30ページほどしか読んでいないが、心が体が頭が軽くなる実感があります。

 本って、やはり、素晴らしいのだ。