「ACT」について。

 最近、15年以上お世話になっている社長様と「ACT」という社名について、改めて最初に聞いた瞬間の感想を聞かせていただく機会がありました。その社長様は初めてこの社名を聞いた時、「デザイン会社でアクトって!」「ひねりも工夫もないし、全くデザインっぽくないやん!」「大丈夫か!この会社は!!」と感じられたそうです。

 それほど、言葉を変えれば陳腐で平易で軽率な社名だと感じたそうです。そんなぶっちゃけを聞き、私はとても嬉しい気持ちになりました。

 この社名はまだ、私がN,Y,に滞在していた頃に思いつきました。アクトの現会長から「社名を考えてほしい。」と言われ、まだ30歳だった若造にとても勇気のある寛大な決断だったと、今思えば恐れ多いことでした。だってだって、どこの馬の骨とも分からない娘の彼氏に、独立する株式会社の名前を考えさせるって!私が逆の立場なら到底、そうは決断しないでしょう。なのに、会長は私に新しい会社の名前を考えさせてくださったのです。その気持ちを30歳の若造なりに真摯に受け止め、3ヶ月ほど考えました。

 あの頃はインターネットもありませんから、英語の辞書やらネーミング辞典をリサーチして、それらしいネーミングを書き出していきましたが、どれも、ただ、「らしいだけ」でした。自分の中にある思考回路や資質や本質とは何か?ここに辿り着き「ACT」という名前を提案しました。B案なしの1案だけでした。それを会長は採用してくださった。こここで私の覚悟が固まったのです。そんな経緯の「ACT」なのですが、お世話になっている社長は最後に「でも、今、改めて考えてみると、とことん、この社名はスギノさんらしいんやな、なんて言うか、潔いんやな」とのこと。

 「ACT」の意味は「行為」「行動」です。それがどうやら私の本質だったようで、あの時の覚悟のまま、今日も同じ気持ちで仕事ができているのも、「ACT」なんだと捉えています。感慨深いというのか、兜の緒を締めるというのか、ふんどしを締め直すというのか、とても新鮮で潔い気持ちです。

 覚悟をさせてくださった会長にも感謝ですし、「ACT」にいろいろな仕事案件を投げてくださった全てのクライアントの皆様に感謝なのです。その結果の感慨無量なのです。

 改めて「ACT」にして良かったと感じています。

 今年もあとわずか、世間の年末ムードとは関係なく年末年始も仕事に明け暮れます。