ゴーギャン。

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 年齢と共になのか、何か大きな普遍の力の作用なのか、ただの気まぐれなのか理由は定かではないのだが、ゴーギャンの絵に以前(20代~30代)より心を持っていかれる感覚が強くなった。ただ名画として知っているというゾーンから一歩も二歩もこちらに迫ってくる感覚である。年齢と共に晩年をタヒチで過ごしたというゴーギャンの情報に共感し始めているのだろうか、単に絵画の中から送られてくるモチーフ達の視線に仄めかされているだけなのかもしれない。いずれにせよ、生まれ故郷を離れ、異国南国の地で開花したと言われている彼の数奇な人生の展開・顛末をひとり頭の中でシュミレーションして再構築することが至福なだけなのかもしれない。絵画のチカラはそれを描いた人を勝る。それを描き切った瞬間、ゴーギャンの中にはどんな感情があったのだろう。暑い夏の日、道の上に浮かび上がるかげろうを見ているような感覚だ。