誰の情報か?

 アナログツールとデジタルツールの決定的な違いは「手触り」です。デザイン表現や文章に比べると軽視されがちな情報ですが、人は視覚以外からもたくさんの情報を感じ取っています。

 例えば、激安スーパーの折り込みチラシ。それがものすごく丈夫で光沢のある、高級紙で作られていたらどうでしょうか?逆に何十万円もする高級バッグのパンフレットが、その辺にあるチラシと同じペラペラな紙でできていたら、どう思いますか?

 名刺ひとつとっても、用紙によって随分印象が変わります。「安さ、早さ」を強みにしたいなら、それなりのものでいいかもしれないですし、大企業と取引をしたい人や、高いクオリティとそれに見合った報酬を得たい人は、グレードの高い用紙を選ぶことで、手に取ったときの信頼感や高級感を演出できます。

 このように、紙の質感によって相手に与える印象をコントロールすることができるのが、アナログツールの特長であり利点なのです。さらに、アナログツールは情報を実存させることで特定の時間を独占することができます。パソコンのモニターやスマホの画面ではどの情報も平面的なデジタル情報です。音声や映像を駆使できたとしても、すべての情報がひとつの画面で閲覧できる利点と引き換えに画面転換して別画面を表示されてしまえばその情報は消えます。
情報量も豊富でたくさんの情報を獲得しているようで、実際、有益な情報はさほど多くないのが現実。いくら最新情報が秒単位で切り替わったとしても、その画面に有益な情報があまりなさそうだと感じられれば、いくら最新情報だったとしても優位性はありません。

 つまり、アナログツールとデジタルツールはそれぞれのメリットとデメリットがあることを
充分に意識して活用する必要があるのです。そこで一番重要なポイントは「誰からの情報なのか?」ということ。欲しい情報に対して特定の誰かに期待できなければ、いくらたくさんの情報を得たとしても見切られてしまう可能性が高いのです。

 結局、情報の発信源である「誰か」が重要であり、情報の真価を決めていることになります。