強い当たり。

 恐らく、強い当たりが欲しければ、「飯」「健康」「ゴシップ」「コンプレックス」「性欲」「投資」あたりをテーマにすればいいだろう。ネットやメディアの情報は視覚情報と聴覚情報に制限されているので、これらのテーマが不特定多数には刺さりやすい。メディアの中で情報を循環させて代価を得る場合はこれらがメインデッシュとなる。当然、デザインの仕事もこのルート上にあるために充分に意識しなければならない。例えば「3Bの法則」を意識して「美人」「赤ちゃん」「動物」あたりをメインビジュアルにしておけば、どんな情報でも鮮やかさを実装することができる。しかし、独自性の多様性の時代、しかも、映像手法が先行する現代において、その辺で思考を固定するわけにはいかない。「その先」と「それまで」、つまり、良質な「プロローグとエピローグ」が重要なのだ。事は常に目まぐるしく変化している、その前とその先だ。断片的な「美味しい」や「可愛い」や「儲け話」では少しずつ興味が鈍くなっていくのだ。だから、何かで「過去」と「未来」を繋げる必要がある。僕の場合、それは「デザイン」なのだ。どの角度から押してもびくともしない自立性と微妙な状況の変化に対して瞬時に反応できる柔軟性が欲しい。思考で解釈すればこれはまったくのジレンマ・パラドックス・二物だが、感覚で解釈できれば必ずひとつの成果物が生まれると信じている。