デザイン代の定義。

 チラシやポスター制作でも、ホームページ制作でも必ず「デザイン制作」という行程が発生する。しかし、印刷代(用紙代や印刷機オペレーション費用など)と比較して、デザイン代は無形の費用であり、成果物に対する具体的な技能や知識が数値化できない。単純にデザイン制作に3時間かかったからと「時給計算」すれば適正価格が算出できるというわけではない。センスがありソフトウエアのスキルが高い人であれば1時間で良質なデザインが仕上がる場合もあるし、手が変われば12時間かけても同レベルのデザインが仕上がらない場合もある。だからと言って、単純にデザイン代を時間計算してしまうと、良質なデザインが平凡なデザインの1/12という費用設定になってしまう。つまり、「デザイン代」の定義は数値化できない方程式が存在しないということになる。でも、デザイン代を支払う側にしてみれば、これでは納得できない。もし、自分が発注する立場なら「このデザインで3万円!?」となるか、「このレベルまで完成度を上げていただき3万円ですか!」となるかは、「デザイン」次第なのだ。つまり、デザインは成果物に対して必ず負荷・実装される作業費用だが、数値化せずに、実在する成果物と常にセットで解釈・理解していただくのが正しい取り組み方姿勢なんだと思います。数値化できない、理論化できないが、感覚として「とても独自性がありますね!」とか、「ここまでチューニングしていただけたのですか!」とか、「これはなかなかの完成度ですね!」などという評価を頂くことにつくり手は全力を注がねばならないのだ。これはなかなか言葉で言うほど簡単な取り組みではないが、この意識を誤り、時間計算や既製の方程式や世の中の相場価格など、何かしらの基準値を設定して理解を得ようとしても、そもそも曖昧であるべきゾーンのお話なので、他の事例や比較対象が適正に限定できない設定値なのです。理解を強要するのではなく、感覚的な共感や信頼を得ることがそもそもデザインの仕事(特性)なのですから。