DTPとWEBの仕事について#001。

 僕がグラフィックデザインの仕事を東京で始めた頃、机の上にパソコンはなかった。印刷物の原版となる「版下」を手作業でつくることがグラフィックデザイナーに必要な技術であり仕事だった。数年後、MACを知りデザインの仕事に活用するために基礎知識からほぼ独学で取り組んで現在に至る。これが僕のDTPとの出会いだった。それが約30年前の話。そして、その後、約20年前にインターネットが普及し、グラフィックデザインをベースにWEBデザインに取り組んだ。この段階でも専門学校やHTML言語の知識の習得はほぼ独学で、市販の専門書を読み、すでにWEBデザインとコーディングの仕事に取り組んでいるいろいろなエキスパートの皆様に助けられて、なんとか仕事として成立させることができた。アナログツールからデザインの世界に入っている人間にしてみれば、「DTP」・「WEB」という3文字はデザインを仕事として成立させるためにどうしても受け入れなければならないゾーンだったのだ。今、思うと素直にこの状況を受け入れた自分を褒めてあげたい。同じデザインの仕事に取り組んでいた仕事仲間の中にはこの3文字に対して拒否反応を示して、受け入れることを放棄し変化を受け入れなった仲間もいる。確かに従来のツールを使えば仕事は成立するわけだし、何もグラフィックデザインからWEBデザインに展開せずとも収入が安定している状況で、無理をして変化を受け入れる必要はなかったと言えばなかった。でも、僕はただ好奇心と危機感から生まれる貪欲さで変化を望んだ。同様に写真撮影についても興味を持ち、「カメラ」というツールを活用することにも独学で挑戦した。少ない収入の中から無理(かなり)をして一眼レフカメラを買った。決して、プロのカメラマンや写真家のような撮影技術と比べればほど遠い知識と技術ではあったが、デザインの仕事として成立できるレベルになり、クリエイターの武器としての「カメラ」には多くの仕事の場面で助けられている。また、MACからWINにプラットフォームを変えたが、多くのソフトウエアには助けられている。特にDTPとWEBの仕事にはマストツールである「Ai」「Ps」「Dw」は30年以上使っているが、ほんとに秀逸な完成度の高いツールだ。

 これらの「パソコン(ソフトウエア)」と「カメラ(写真・映像・ドローンなど)」はもうデザインの仕事を展開する上で必須アイテムなのだ。今後も様々な進化が起こるだろうし、予期せぬ想定外の革新的な仕事が発生するかもしれないが、基本は初志貫徹、最初の頃の好奇心と貪欲さで探求して挑戦していきたいと思っている。55歳、まだまだ、楽しくなりそうな気がしています。