つくり手の心得#002

 つくり手は大きく二つのゾーンに分けられる。それは料理や建設業などの「アナログワーク」とプログラムシステムの構築やWEBサイト制作などの「デジタルワーク」。毎日テレビやインターネットの情報を観ていると比較的、「アナログワーク」はコロナ問題の被害が大きく、「デジタルワーク」は比較的、被害が少ないような印象を受けている(部分的な捉え方だと思いますが)。当然、このような状況でも被害を受けていない仕事があり、医療現場の皆様は過酷な状況を強いられている。例えば芸能人・タレントの皆様などが自宅のカメラで撮影した映像とテレビ放送を連動させたり、スタジオ撮影でもお互いに距離を置いた番組づくりに取り組まれている。人間と人間が一定の距離を置き、孤立しなければならない状況でどんな仕事を選択してきたか、選択するのかが、生計を立てる経営を存続させるための重要な選択になる。「人が動く」ことが景気や経済を一定のレベルに維持するために、これほどまでに必要不可欠な条件なんだと痛感しています。

 そこでつくり手はどのようなことを心得(意識)なければならないのか?

 その一つにアナログワークとデジタルワークを組み合わせることだと捉えています。例えばラーメン店さんなどの場合、コロナ問題がない状況で仕事のルーティーンは朝仕込み、開店時間になればお客様が来る。ラーメンをつくり閉店と同時に一日の売り上げの締めをして終了。この手順を続けながら、より美味しいラーメンを研究し、認知度を広げるために広告やチラシをつくる。顧客満足を高めるために店舗の施設や備品をより良質にしていく。これが一連の流れだったのであろう。私はたまの外食で来店するレベルだからラーメンのつくり手(料理人)さんの苦労や経営者としての満足感は分からないが、コロナ問題で「従業員の給料」「銀行からの借金」「毎月の家賃」「自宅のローン」が滞るという悲痛な店主の声をテレビで聞くと、人間と人間が触れ合う(集まる)ことを規制されただけで、「ラーメン」という商品がここまで売れなくなるとは、人間の衣食住の思考パターンって結構簡単に(現実は簡単ではないが)変えることができるんだと感じました。

 つまり、今までこの経営状況がずっと続くと思っていたことでも、人間は状況が一変すれば(変えざるを得ない状況に限るが)変えることができるんんだと。よく、政治家が「生命」と「経済」のどちらを優先するか?という言葉を吐いているが、「生命とは経済」であり、「経済とは生命」である。

 これまでのある意味安定した平和な普通の状況ならば意識しなくてもいいことが、この過酷な状況では露呈するわけです。それは人間の「弱さ」かもしれないし、「強さ」なのかもしれません。このGWは仕事場でカミさんと二人、孤立した状況で何が足りて何が足りないのかをしっかり整理したいと思っています。この規制の状況はここ長浜でも5月6日から5月31日まで延長されました。さらに夏休み、年末、翌年とこの状況が続く可能性もあります。

 つくり手としての「弱さ」と「強さ」をしっかり意識して立ち向かおうと思っています。