つくり手の心得#012「リアクション」

デザインの仕事はひとりでは成立しない。
多くの人にエキスパートの皆さんにサポートされながら、
クライアント様からも専門的なアドバイスを頂きながら、
試行錯誤して生み出すモノ。

自身のテンプレートやセンスだけで仕事が完了はしにくいので、
常にいろいろな情報をリサーチする姿勢を忘れてはいけない。
と言いつつも、つい軽率な姿勢で意識が下がると決まって
トラブルや単純なケアレスミスを起こしてしまいます。
そんなトラブルをしたり壁にぶつかる時は決まって、
自分本位になっていることが多い。
これは言い訳ですがつくり手も人間、常に全力投球は難しいし、
人の評価や意見をしっかり受け止めることができないメンタルの時もある。

しかし、理想はどんな時もニュートラルな状態をキープして
好奇心や探求心を失わない姿勢が理想である。

で、そんな姿勢や意識が鈍くなっている時に限って、
気をつけているのが「リアクションが薄くなること」である。
まず、仕事は電話やメール、打ち合わせ中の会話から始まるケースが多い。
些細な相談のひとことが大きな仕事に繋がるケースも多いし、
最初はクレームだった内容が気がついたら新しい案件の話に
変わっていたということもある。
まして、通常のお問合せやご相談事であれば、
なおさら、薄いリアクションは絶対にご法度。

「お前、やる気あんのか?」とはならないように緊張感をキープしなければならない。

では、「熱いリアクション」とはどんなモノか?
単に声がでかいとか動きが激しいという意味ではない。
勿論、死体のような表情で「ちゃんと聞いてますよ」はありえないが、
ポイントはしっかり聞くこと。
聞けないのにリアクションはストライクゾーンから外れるので、
まず、しっかり落ち着いて聞き取るヒアリングが大切。
その上で、相談内容やお問い合せ内容のルート上で
的確な感想や意見や提案や構想を完結な言葉で伝えるのが
良質なリアクションだと思っています。

ま、文章にすればたかがこれだけのことなのですが、
なかなか、いろいろなポテンシャルが必要。

例えば、相手の相談内容がまったくの知らない内容だったら取り付く島がない。
日常会話程度ならどうにでもなるが、
仕事の依頼・相談を頂いているのに
「申し訳ありません。その知識はないので後日…」なんてことは絶対にありえない。

そんな場合でも無知であることを素直に認め
ご相談内容のディテールをしっかりヒアリングし、
別の事例やどのような構想のゴールを描いておられるかについて
一連の手順を拝聴する必要がある。

若い頃、そうならぬように事前にいろいろな予備知識を準備していても、
まったく話題がそのゾーンで膨らまなかった場合、頭の中は白紙になる。
むしろ、仕込むよりも日頃からのリサーチだとか向学心が自肩を強くする。
このような場面では応用力や柔軟力こそが良質なリアクションを生むのだ。

だから、つくり手らしい「リアクション」ができるようになれば、
仕事は恐らく途切れることはないだろう。