アナログが好き。

 仕事環境はほぼほぼデジタルなのですが、個人的に好きなのはアナログタッチの絵や音です。

 ネット時代、もう、私達の生活(仕事も含めて)はデジタルコンテンツ抜きには成立しない。しかし、人間はどこまでデジタルコンテンツが進化し普及してもアナログな絵や音の方が実は大好きで、「楽しさ」とか「心地良さ」を感じているような気がします。例えば、音楽。現在の音楽シーンで流通し評価が高い楽曲コンテンツはほぼほぼDAW(DTM)環境で生まれていて、それをサーバからDLしてPODで楽しんでいる状況ですが、音楽素人レベルの分析ですが、その気配というか質感では心が震えません。よりも実際の楽器をアンプで鳴らしたり、高精度のコンデンサーで録音した上でDAWで仕上げる方が心地良さが格段に高くなるような気がしています。実際、僕はサウンドクリエイターではないので、ただの音楽がそれなりに好きな一人のユーザーですが、そんな僕でさえ「デジタルは好きになれない」とか「やっぱ、アナログテイストが心地いいなぁ~」などと感じてしまうのだから、プロのサウンドクリエイターならそんなことは充分に理解した上で、コンテンツ制作に取り組んでおられると想像しています。

 「デジタルかアナログか?」というお話ではないですが、最近、特にテレビでいろいろなタレントが「NIZI-PRO」を押してくる。瞬殺で「そんなはずはない」と感じてしまってから、いまさら、このノリで誰が共感するのだろう?と疑問が生まれた。ずっとずっと続いている女性グループ・男性グループ達のそれらとこのコンテンツには何か圧倒的な魅力の違いがあるのか? ただ、手を変え品を変え、プロモーションにかけるコストの大きさがメディアで露出するアピール度に比例しているだけで、僕のような変人は、ただ、莫大なプロモーションコストの臭いしかしませんでした。ロングテール時代に大量生産型のブランド戦略がまだこれほどに有効なのかと、そういう観点で驚いています。

 一方、カロリーメイトの米津さんが登場するCM。あれはなんだ!なんでああなるのか!たった30秒で胸倉を掴まれ画面の中に引き込まれてしまった。言葉少なに飄々と歩き続ける米津さん。もう、どれだけ凄い世界の絶景を見せられるよりも、一人の映像作家が一人のサウンドクリエイターがつくった世界観こそが、これからは多くの人の心を誘導していくのだだろうと実感した。

 つまり、すべてもうノリ的には「集まり」とか「組織」とか「集合体」ではないのです。あくまでも「個」が探求し堀り続けてきた世界観にのみ、「他」と」多」が反応する、できる時代なんだと思います。それは、デジタル処理して美しく整える前段階のちょっと歪な荒削りで荒唐無稽な「アナログ感覚」から生まれたモノだと。僕はそういう「アナログ」な感覚が好きです。